1.どのシステムを選んでいいか分からない

コロナ禍によるテレワーク対応として、ファイル共有ソフト、チャットツール、Web会議システムなど、システム担当者は、数々のシステムを選定する必要が出てきています。システムを入れるとなっても、世の中にどのような製品があり、価格がどのくらいで、どれを入れるべきか中々判断が難しいのではないでしょうか
ここでは、ITコンサルタントとして数々のシステム選定に携わった経験をもとに、システム選定の効率的なアプローチをご紹介させていただきます
2.システム選定は3ステップで進める
システム選定のアプローチは、「1.対象システムの洗い出し」⇒「2.評価項目作成」⇒「3.提案・評価」の3ステップです
(1).「1.対象システムの洗い出し」

最終的に、このシステムにしますと社内提案した際に、他にこのシステムは見たのか?網羅的に候補は洗い出せているのか?と聞かれることは多々あり、非常に重要なステップです。網羅的に洗い出すのは中々困難なため、何かしらの指標が必要となります。
そこで有効的なのが、リサーチ会社Gartner社が提供しているマジッククアドラントです。マジッククアドラントは、CRM・SFA・Web会議など、システムカテゴリごとにシステム製品を評価しているものです。ビジョンの完全性と、実行力の2軸で評価しており、右上のリーダポジションの中から製品を選定することを推奨しています
(2). 「2.評価項目作成」

洗い出した製品に対して、どういう基準で評価するかを決めるステップです。一般的には、コスト(C)、要件充足度(Q)、実行力(D)の3軸で評価します。コストは初期費用と、ランニング費用の5年分。要件充足度は、機能の豊富さ。実行力は、導入実績やサポートの充実度合などで見ていきます
(3). 「3.提案・評価」

(1)で洗い出した各社に、製品の提案をしてもらい、(2)の評価項目に沿って評価を実施していくステップです。評価にあたっては、コストと要件充足度は製品自体で決まりますが、実行力は提案する人の受け答えやパッションなども評価に加味していくとよいでしょう
3.失敗しないシステム導入を!
私はこれまで多くの企業のシステム導入に携わってまいりましたが、正直、システム評価を正しく行えている企業は少ないのが現状です。営業マンの口車に乗せられた、広告などで見たことがあるから、付き合いがある企業の製品だからといった理由で導入していることが多いです。ですが、システムは一度入れると中々リプレースはしづらく、慎重さが大切です。
今回ご紹介したアプローチを社内に浸透させ、効率的なシステム導入の一助となればと幸いです。