1.物欲主義の終焉

2000年代までは、車を持ち、高級ブランドに身を包むことがステータスとされてきました。テクノロジーの進展により人々の価値観、市場の変化が激しくなっています
2.価値観の変化

デジタルネイティブと呼ばれるミレニアル世代の30代は車の所有欲がなく、更にGeneration-Zと呼ばれる20代になると、モノ全般への所有欲がない人が多いようです
この価値観の変化は、テクノロジーの進化が影響しており、例えばカーシェアや民泊などのシェアリングエコノミー、メルカリでの売買によって、モノを持ち続ける必要性がなくなっています。最近、ミニマリストといった言葉が流行していたり、家を借りず、エアービアンドビーで住まいを渡り歩く人が増えているといったことも頷けます
3.市場の変化

かつては、企業がモノを作ってCMを流し売り切るというビジネスモデルがなりたってきました。今は消費者目線でモノを作るのに加え、モノを検討・購入・利用する一連の体験を心地よくさせることが求められています。
市場のダイナミクスは大きく3段階に分かれています。企業主体でモノを作って売り切る「(1)Product Oriented」からスタートし、市場が成熟していくと、性能がいい・コンパクトといった機能性で勝負する「(2)Value Oriented」に進展します。更には、製品利用の体験価値、カスタマーエクスペリエンスが満たされるかで勝負する「(3)Experience Oriented」に進展していきます
(1)Product Oriented

企業主体でモノを製造し売り切るプロダクトアウト型。消費意欲の高い発展途上国等で有効です
(2)Value Oriented

市場が成熟してくると、製品だけでは差別化が困難。性能がいい、長持ちする、コンパクトといった製品の持つ価値での競合差別化が重要になってくる
(3)Experience Oriented

生活自体の成熟度が高まり、人々の嗜好性が多様化した市場において、製品だけではなく、製品利用の体験価値(Customer Experience)が求められるようになってきます
4.カスタマーエクスペリエンスを最重視せよ

今の日本市場は、「(3)Experience Oriented」です。いいものを提供しても売れなく、検討・購入・使用のカスタマージャーニーを描き、ネガティブなポイントがないかチェックし、改善していかないと、お客さんは離れて行ってしまいます。ソーシャルリスニングや、アンケートによって、顧客体験価値の改善点を炙り出し、常にブラシュアップしていくことが求められます
5.若者が商品・サービス開発最大のヒント

変化に真っ先に反応するのが若者と言われています。「今の若者は!」と一蹴しているともったいないです。若者は学ぶべき対象であり、若者が使っているアプリを使ってみたり常に目を向けておくことで、市場の変化をキャッチアップしていくことができます